情報確認日:2026年10月12日 ※この記事から案内する比較記事には、アフィリエイト広告を含みます。

「VPNを使った方がいい」と聞いても、何のために入れるのかが分からない。 調べ始めると、暗号化、IPアドレス、サーバー。知らない言葉が増えて、料金を比べるところまでたどり着かない。

まずは、自分がどんな場面で使うのかを考えてみてください。 外出先の回線で通信のプライバシーを高めたいなら、VPNは候補になります。一方、自宅や携帯回線で普段の用事が済んでいて、追加で守りたいものが思い浮かばないなら、急いで契約する必要はありません。

この記事では、NordVPNやExpressVPNのような個人向けVPNについて、できることと限界を整理します。

目次

VPNは通信の途中を守る仕組み

VPNは、スマホやパソコンと、VPN事業者のサーバーとの間に、暗号化された通信経路をつくる仕組みです。

「暗号化」は、通信の内容を、途中で見られても簡単には読めない形に変えること。「サーバー」は、ここでは通信を中継するコンピューターです。

VPNを通すと、アクセス先のサイトから見えるIPアドレスも変わります。IPアドレスは、ネット上で通信相手を識別するための番号のようなもの。自宅などの接続元のIPアドレスの代わりに、VPNサーバーのものが見えるようになります。

ただし、これで完全に身元を隠せるわけではありません。VPN事業者を経由して通信するため、どの事業者を使うかも大切です。

NordVPN「What is a VPN?」

カフェのWi-Fiなら必ず必要?

たとえば、カフェでスマホから調べ物をする場面です。 「無料Wi-Fiだから、入力した内容が全部丸見え」と考えるのは正確ではありません。

今の多くのサイトやアプリは、もともと通信を暗号化しています。米国の消費者保護機関FTCも、暗号化が広まったことで、公衆Wi-Fiでの接続は通常安全だと説明しています。

ブラウザのURLにある「https」は、ブラウザとサイトの間で通信を暗号化する仕組みを示しています。

では、VPNを使う意味はどこにあるのか。 VPNを通る通信について、端末からVPNサーバーまでをまとめて保護し、利用する回線側から通信内容やアクセス先を把握されにくくする点です。サイト側のHTTPSとは、保護する区間が違います。

外出先のWi-Fiを繰り返し使う。回線を管理する相手に見える情報を減らしたい。そうした目的なら、VPNを検討する理由があります。 一方、短い調べ物なら携帯回線で済ませる、という選び方もあります。

VPN経由でHTTPSサイトを開く場合。VPNは端末からVPNサーバーまで、HTTPSはブラウザからアクセス先サイトまでを暗号化します。VPNだけでは完全な匿名化や偽サイトへの入力防止はできません。
VPNとHTTPSで暗号化する区間の違い。HTTPSサイトへVPN経由で接続する場合の概念図です。

FTC「Are Public Wi-Fi Networks Safe?」 ExpressVPN「Why use VPN for HTTPS sites?」

VPNを入れても、偽サイトには注意する

VPNが守るのは、主に通信の経路です。

たとえば、本物そっくりの偽サイトに自分でパスワードを入力してしまう。こうした「フィッシング」は、VPN接続だけで防げるものではありません。 端末がすでに不正なソフトに感染している場合や、スマホそのものを盗まれた場合にも、VPNだけでは対応できません。

危険なサイトを防ぐ追加機能が付いたサービスもあります。ただし、VPNの基本機能とは別に、対応するプランや端末を確認する必要があります。

まずは、端末やアプリを更新する。パスワードを使い回さない。対応するサービスでは、パスワードに加えて別の確認を行う「二要素認証」を使う。 VPNを契約しても、こうした対策は続けます。

また、httpsで始まる偽サイトもあります。通信が暗号化されていることと、相手を信用してよいことは別々に確認してください。

NordVPN「Does a VPN protect you from hackers?」 FTC(公衆Wi-FiとHTTPSの案内)

海外で使えば、日本のサービスは全部使える?

VPNで日本のサーバーを選べても、普段使っているサービスに必ず接続できるとは限りません。

サイト側がVPNからのアクセスを制限していたり、IPアドレス以外の情報で利用地域を確認していたりする場合があります。VPNをつないだことで、かえって開きにくくなるサイトもあります。

旅行前なら、「日本のサーバーがあるか」だけでなく、使いたいサービスの利用条件と渡航先でのルールを確認しておきます。会社の仕事に使う場合も、個人の判断で契約する前に、会社指定の接続方法を確認してください。

ExpressVPN「Connected to ExpressVPN but can’t access certain content」

自分が使う場面を、一つ書いてみる

契約前に、こんな形で書ければ十分です。

「出張でホテルのWi-Fiを使うので、通信のプライバシーを高めたい」 「外でパソコンを使うことが多く、接続元のIPアドレスをサイトにそのまま見せたくない」

目的が決まったら、自分のスマホやパソコンで使えるか、何台を同時に接続するか、どのくらいの期間使うかを比べます。速度が落ちる場合や、使いたいサイトとの相性もあるので、機能の数だけで選ぶ必要はありません。

逆に、「何となく不安だから」しか出てこなければ、まずは更新やアカウントの安全対策から始めてもよいと思います。 必要になった場面で選べるように、仕組みだけ知っておく。それでも十分です。

使う目的が見えてきたら、次はこちらへ

NordVPNとExpressVPNが気になる方には、使う台数や生活に合う選び方を整理した比較記事があります。 「友達の数と旅行の予定で決めた。僕がNordVPNを選んだ理由」

リンク先は筆者の選定理由を読む記事です。同時接続の台数は端末数で、友人数やアカウント共有の可否とは分けて確認してください。

短期間だけ使うか、長く使うかで迷う方には、NordVPNとMillenVPNの比較記事があります。月額換算だけでなく、実際の支払額や更新、返金の条件を確認できます。 「NordVPNとMillenVPNを比較|月額の安さだけで選ぶ前に見るべき3つのこと」