「充電ケーブル」と印刷したら、文字の前に長い空白が出てくる。もったいなくて、次は余白を狭くしたつもりなのに、また出る。ラベルより、切り落とすほうが立派に見える日がある。
まず分けたいのは、文字の周囲に取る空きと、印刷の先頭で送られるテープだ。ブラザーはラミネートする機構のため先頭余白が付き、同じカセットで複数枚作る場合は設定変更で2枚目以降の先頭余白を減らせると説明している。すべての余白がゼロになる話ではない。公式の余白対策
ここではスマホアプリ「P-touch Design&Print 2」を使うPT-P300BTとPT-P710BTに絞る。PC用P-touch Editorや他社製品へ同じボタン名を当てはめない。実機で消費長や操作時間を測った記事ではなく、2026年10月15日に確認した公式手順の整理だ。
目次
先頭送りと、文字の横の空きは別に見る
ラミネートは、文字の表面を透明な層で覆う仕組み。画面で文字を左へ寄せることと、本体が印刷後にテープを送る設定は、同じ操作ではない。まずは画面上の配置を変えたのか、送りやカットの設定を変えたのかを分けて見ると、確認する場所を絞りやすい。
たとえば、棚に貼る「文具」「電池」「工具」の3枚を作る。1枚ごとに最初から独立して作る方法と、同じカセットのまま続け、最後に区切りを終える方法では、先頭送りを繰り返す回数が変わる。文字のサイズや内容まで無理に同じにする必要はない。
P300BTはテープ送り、P710BTは最後のカット
どちらも「続けて作る」目的は同じだが、変更する項目が違う。途中の札で終わらず、最後の札までを一組の手順にしておこう。
| 確認する場面 | PT-P300BT | PT-P710BT |
|---|---|---|
| 最初から途中まで | 「印刷後にテープ送りをする」をオフにして印刷 | 印刷時のカットオプションで「最後のラベルをカットする」をオフにして印刷 |
| 最後のラベル | 同じ項目をオンへ戻してから印刷 | 「最後のラベルをカットする」をオンへ戻してから印刷 |
| 切り分け | 公式例では、はさみでカットマークに沿って切る | 最後のラベルをカットする設定まで含めて完了させる |
表はブラザーの機種別説明を整理したもの。実際の画面例と手順で、自分の型番の段を見てから操作したい。アプリの更新などで表示が違うときは、似た名前の項目を推測で変更せず、機種とアプリ名を確かめ直す。
終了設定を戻し忘れた場合について、公式は電源ボタンを素早く2回押して送り出す方法も案内している。P710BTでは送りと自動カットが行われる。まず最後のラベルを印刷する前にオンへ戻す通常の手順を優先し、困ったときは公式の該当機種の案内を確認しよう。機械の中に残ったテープを引っ張って取り出す方法には置き換えない。
印刷する前に、同じテープの札を一組にする
この方法が合うのは、今から同じカセットで複数枚作るときだ。今日「文具」を1枚、来週「電池」を1枚、という使い方まで、同じ効率になるとは考えない。色や幅を替える予定の札も、ひと続きの計算へ混ぜないほうがよい。
編集部で考えた準備の順は、貼る場所を決める、札の文言を並べる、同じテープで作る組をまとめる、最初・途中・最後の設定を確認する、の四つ。これは作業を忘れにくくする整理で、メーカー指定の操作に新しい条件を加えるものではない。
名前違いの札をたくさん作るなら、誤字や長い名前が入っていないかも、印刷前に一覧で見よう。先頭送りを節約できても、内容を間違えて全部作り直せば、その分のテープは戻ってこない。枚数を増やす前に少数で確かめることと、量産時に同じ組で続けることは、目的を分けて考えたい。
何円減るかは、先頭余白を測ってから
比較のため、独立した印刷で毎回余分に使う長さをF、作る枚数をNと置いてみる。同じ長さの札をN回ばらばらに作る場合と、先頭送りが一度になる仮のモデルでは、先頭送り部分の差は(N−1)×Fになる。10枚なら9Fだ。
これは仕組みを見るための式で、P300BTやP710BTの実測値ではない。実際には設定、最後の送り、カットやラベル間の空きも含めて比べる必要がある。ここではFを何mmと決めず、「1回で何円節約できる」「何回で本体代が戻る」とも計算しない。
使ったテープの費用を自分で比べるなら、同じカセットの価格Pと表示長さLを使い、消費した長さをdとしてP×d÷Lが材料費の単純な目安になる。Pに送料を含むか、Lとdの単位をそろえたかも残す。貼り直し、電源、はさみの手間を含む総費用ではない。
余白のためだけに本体を買い替えない
P300BTは手動カット、P710BTは自動カット。仕様上の対応テープ幅も、P300BTは3.5〜12mm、P710BTは3.5〜24mmで異なる。P300BTの仕様、P710BTの仕様。自動で切りたい、より広い幅が必要という作業なら、本体を比べる理由がある。
一方、手持ちの機種で欲しい札を作れているなら、先に同じテープで続ける設定を試したい。P300BTを使っている人へ、P710BTを買えば先頭余白が必ずなくなるという勧め方はできない。対応幅の範囲は所定のテープを使える意味で、任意の幅を自由に指定できる意味でもない。
買い足すとしても、本体より先に残りのテープと必要な幅・色を確認する。数枚だけ、すぐ貼り替える用途なら、手持ちの紙とテープで済ませる選択もある。小さな札を作るために、机の上の道具を大きくしなくてもよい。
端末も変える予定なら、スマホとPCの対応を比べる記事で、本体へデータを送る方法を確認できる。今回の余白手順を、別アプリでもそのまま使えるとは考えず、日々の作り方と一緒に選ぼう。

