修理に一週間かかるとしたら、その間の通勤はどうしましょう。カーリースは、会社が所有する車を決めた期間使う契約です。「修理保証」がある契約でも、直るまで使う代わりの車、つまり代車まで付くとは限りません。車を直す費用と、暮らしをつなぐ費用を分けるところから読んでいきます。

修理保証は、決められた部品・期間・条件の故障を直す約束です。保険による補償は、加入した契約で対象になる事故や損害の費用を支払う仕組み。代車は工場などが貸す車の場合も、レンタカー費用を保険で補う場合もあります。

保証の対象になるのは車の修理で、代車やレンタカーは別条件というサービスがあります。一方、代車が月額料金に含まれていても、普通に修理へ預ける場合と、走行不能でレッカー搬送される場合では、使う制度が変わることもあります。

先に結論をまとめると、契約前は「故障の修理費」「移動手段」「使えない間の支払い」の3点をセットで比べるのがおすすめです。すでに故障している方は、新しいリースを探すより、今の契約の連絡先と代車手配の条件を先に確認しましょう。

この記事は、納車後の故障で修理を待つ期間を扱います。2026年10月11日に確認できた公式情報をもとに、対象となるサービスや条件を分けて整理しました。

目次

すでに故障しているなら、自己手配の前にこの順番で確認

まずは安全の確保が優先です。走れるか判断に迷う状態で、代車や補償の条件を満たそうとして無理に運転しないでください。事故でけが人がいる場合は救護・救急、警察への連絡を先に行います。

安全を確保したら、次の順番で進めます。

1.契約書、保証書、契約者向けページで連絡先を探す

故障受付、修理工場、保険会社は、それぞれ担当が違うことがあります。「事故ではなく、故障で動かない」「警告灯が点き、運転してよいか分からない」など、症状と現在地を伝えましょう。原因は自分で断定せず、分かる範囲を説明すれば大丈夫です。

2.入庫先とレッカーの手配方法を聞く

近くの工場に自由に持ち込めるとは限りません。保証を使う窓口に、修理先と搬送方法を案内してもらいます。自分で業者を呼ぶ場合は、その費用が対象になるかを手配前に確かめます。

3.その日の移動と、修理期間中の車を分けて相談する

「今日はどうやって帰るか」と「明日から通勤に使う車」は別の問題です。代車の受取日時・場所、何日まで使えるか、指定された窓口が手配するのかを聞きましょう。レンタカーを先に契約しても、あとから全額出るとは限りません。

4.無料の範囲と、有料に切り替わる日をメモする

受付番号、担当窓口、利用開始日、返却期限、延長時の料金を残します。修理の終了日が決まらなくても、代車の利用期限だけは先に決まる場合があります。期限の前に、修理見込みと延長可否を確認できるようにしておくと安心です。

故障・事故・点検・リコールを混ぜると、代車の条件を読み違える

入庫は、車を工場へ預けること。自分で走って行ける場合と、動かない車を業者が運ぶレッカー搬送とを分けます。同じ工場で直すとしても、費用を受け持つ制度が同じとは限らないからです。

代車の説明を読むときは、車を預ける理由をそろえて比較します。

  • 自然故障:事故以外の不具合。メーカー保証や修理保証の対象部品・期間などを確認
  • 事故修理:接触や衝突などの損傷。加入保険の窓口と、レンタカーに関する補償・特約を確認
  • 点検、車検:予定を組んで預ける整備。故障用の補償とは分けて、予約時に代車を確認
  • リコールなど:メーカーから案内される対応。通常の点検や故障と同じ代車条件とは限らない

さらに「レッカー搬送」は原因ではなく、車を工場へ運ぶ方法です。自然故障にも事故にも起こります。保険のレンタカー費用では、この搬送の有無が条件になることがあります。

公式情報で見る、代車の扱いの違い

会社名だけで一律に決めず、どの車・保証・サービスの説明なのかまで確認します。次の3例は、対象範囲をそろえたランキングではなく、条件の読み方が分かる例です。

【カルモくんの中古車保証:修理保証があっても代車は別に用意】

中古車向けの公式FAQでは、修理中の代車・レンタカーは保証に含まれず、利用者が手配する案内になっています。新車を含むカルモくんの全契約を一律に説明したものではありません。

カルモ保証ガイドラインでも、代替の移動手段は提供されず、その費用は保証の対象外です。修理は所定の窓口から指定工場の案内を受けます。同ガイドラインには故障発生日から2週間以内の入庫条件もあるため、連絡時に日程まで確かめましょう。自己判断で修理やレッカーを依頼する前に連絡することが重要です。搬送後の診断で保証対象外となれば、搬送費などが自己負担になる条件もあります。

この保証を検討するなら、修理費の備えに加えて「故障時に自分で確保する移動手段の予算」が必要です。家のもう1台で対応できる人と、毎日代わりの車が必要な人では、比べる費用が変わります。

出典:カルモくん中古車FAQ、カルモ保証ガイドライン

【KINTO:通常入庫と、走行不能・レッカー搬送時で制度が違う】

KINTOの「月額に含まれるサービス」には、法定点検、車検、故障修理で車を預ける際の代車が含まれています。ただし、この代車提供はレッカー搬送時を除き、リコール・改善対策(サービスキャンペーン)も対象外。車種や仕様などの指定にも対応しないとされています。

では、故障でレッカー搬送されたらどうなるのでしょうか。公式の自動車保険ページには、走行不能になり、レッカー搬送された故障で使うレンタカー費用の補償が別に案内されています。故障は15日、事故は30日が限度で、日額にも契約車種ごとの上限があります。地域や時期によって、手配できる車種・条件には制約があり、原則として契約終了日以降の費用は補償されません。

つまり、故障なら何日でも同じ車格の代車を使える、という読み方はできません。通常入庫の代車と、搬送時の保険によるレンタカーを分け、利用する制度の期限を確認するのがポイントです。

出典:KINTO 月額に含まれるサービス、KINTO 自動車保険

【エンキロ:故障は正規ディーラーに連絡し、エンキロにも報告】

エンキロの利用ガイドでは、故障時は契約車両を扱う正規ディーラーへの連絡と、エンキロへの報告を案内しています。新車はメーカー保証で対応できる場合があり、修理先をエンキロに相談することもできます。

この案内だけでは、故障中の代車が無料で付くとは判断できません。2024年公開の車検についての公式解説には、代車サービスが月額基本料金に付かない旨がありますが、車検の説明を故障時の全条件へそのまま広げるのも避けたいところです。

契約前は、希望する車・メンテナンスパックを示し、「事故ではない故障で、1週間預ける場合」の代車と費用を具体的に聞きましょう。エンキロは仮審査前の相談も案内しています。代車の条件を聞くためだけに、先に審査へ申し込む必要はありません。

出典:エンキロ ご利用ガイド、エンキロ公式 車検の解説

修理費以外に、予算へ残しておきたいもの

たとえば説明用の仮定で、修理が7日間、代わりのレンタカーが1日3,000円、保険からその費用の支払いがない場合、移動手段だけで21,000円です。修理代が保証対象で0円でも、この21,000円や燃料代、契約どおり続く月額料は別に確認します。実際のレンタカー相場や特定サービスの料金ではありませんが、「修理無料」だけで予算を0円にできない理由が見えます。

修理費、搬送費、代わりの移動手段、修理中の月額料を別々に確認する4項目。修理保証だけで他も付くとは限らない。
条件は契約ごとに異なります。すでに故障している場合は安全を確保し、自己手配の前に契約先の窓口へ確認してください。
図を拡大して見る(別タブ)

確認する費用は次の5つです。全部が必ず発生するという意味ではなく、どこまで契約・保証・保険に含まれるかを分けるための項目です。

1.リース料・月額基本料金

修理保証や代車の案内は、車を使えない間のリース料が免除される約束とは別です。今回確認した各社の公開案内だけでは、すべての契約に共通する支払い停止・返金条件は確定できません。資金の準備では契約どおりの請求が続く場合を想定し、契約先が変更を案内するまでは自己判断で引き落としを止めないようにしましょう。

2.代車・レンタカーの対象外期間と上限超過分

用意できるまでの移動費、利用日数を超える分、日額上限を超える車を希望する場合の差額を確認します。たとえばKINTOの保険による故障時レンタカーなら、修理が長引いても「15日以内」という条件と修理期間が同じになるとは限りません。

3.保証対象外と判断された修理・診断・搬送の費用

保証が使えるかは診断後に決まることがあります。先に費用がかかる検査が必要なら、診断料、対象外の場合の見積もり、修理を依頼する前の連絡方法を聞いておきます。

4.燃料・駐車場・受取や返却に伴う費用

「代車無料」と案内されても、何を無料としているかは貸出条件で確認します。燃料の返し方、乗り捨てや配車、利用者が受取場所へ行く費用まで、一つずつ分けると見積もりやすくなります。

5.代車を運転中に事故を起こした場合の負担

借りた車の保険・補償、免責額、休業に関する負担、運転できる人を受取時に確認しましょう。ここで免責額は、補償が使えても利用者に残る自己負担の額です。車を貸せない期間の休業に関する負担も、修理代とは別に定められる場合があります。元のリース車の保険がそのまま使えると決めつけないことが大切です。

機械式駐車場を使うなら、代車の高さ・幅・重さが収まるかも確認します。無料で用意してもらえても、自宅で使えない大きさなら生活の代わりにならないためです。

無償代車でも車庫の制限に合わず損傷した事例について、整備振興会から注意喚起が出ています。
出典:代車の貸出時の取扱いについて(注意喚起)

契約前に決めておくと比較しやすい「代車の最低条件」

「代車はありますか」だけでは、通勤や送迎に使えるかまでは分かりません。自分の暮らしで必要な条件を、次のように具体化します。

  • 翌営業日の朝までに車が必要か、数日は公共交通で対応できるか
  • 何人乗れれば足りるか。チャイルドシートや荷物を載せられるか
  • 自宅の駐車場に入る寸法か
  • 受取先まで行けるか。休日・夜間に故障した場合はどうするか
  • 修理が1週間、2週間と続いた場合に、自己負担をいくらまで見込めるか

相談では、次の聞き方なら条件をそろえられます。

「この車・このプランで、事故ではない故障の修理に7日間かかる場合を教えてください。自走して入庫する場合と、レッカー搬送する場合で、代車の手配先、無料の期間、延長料金は変わりますか。車を使えない期間の月額料金はどう扱われますか」

返答は見積もりと一緒に残しましょう。「無料」とだけ記載された回答より、対象となる状況、日数、日額上限、受付先まで分かる回答のほうが、ほかのプランと比べやすくなります。

結論:車が必要な日数と、代車を使える日数を合わせて選ぶ

修理保証は大事ですが、毎日車が必要なら、直るまでの移動手段も同じくらい重要です。

代車を重視する人は、提供の有無だけでなく、通常入庫とレッカー搬送の違い、利用期限、車の大きさ、自己負担が始まる条件まで確認しましょう。家族の車や公共交通で対応できる人は、その日数を見込んで、保証と月額料金のバランスを比較できます。

いま故障している方は、まず現在の契約の窓口へ。これから契約する方は、希望車種の月額見積もりと、故障で1週間使えない場合の回答をセットでそろえると判断しやすくなります。

月額料金や契約全体の予算から整理したい方は、月額18,000円と25,000円、総額は同じ? カーリースの見積もりの読み方をご覧ください。

参考:KINTO 契約者向け案内